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ゆうがた [風と共に]

だれもいない隣の部屋で
誰かがよんでいるまるでぼくのように

ぼくは急に扉を開ける
こっちは暗いのに
そこには明るく陽が射していて
たった今誰かが立ち去ったところらしく
影がちらと目をかすめる

だがぼくが追うと もう誰もいず
あたりまえなゆうがたになる
花瓶には埃がつもっている
窓を開けると空が明るくそこでも。。。

誰かがよんでいるぼくのように

       「愛について」より
               by 谷川 俊太郎


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